同じ家にいるのに遠い、と感じるとき
同じ家にいるのに遠いと感じるとき、「冷めた」と決めるのは早いことがあります。確かめられることと確かめられないことを分け、話し合いを始める前に、自分が何を取り戻したいのかを言葉にしておくと進みやすくなります。
喧嘩をしているわけではない。
話しかければ返事はある。
それでも、遠い。
この感覚は、はっきりした出来事がないぶん、人に説明しづらいものです。
「冷めた」と決める前に
距離を感じるとき、多くの人は原因を気持ちに求めます。 愛情が減った、飽きられた、興味を持たれていない。
でも実際には、会話の量が減っただけということがあります。
仕事が忙しい時期、子どもの手がかかる時期、親のことがある時期。 必要な連絡だけで一日が終わる日が続くと、 それ以外の話をする筋肉が落ちていきます。
気持ちが冷めたから話さなくなったのか、
話さなくなったから冷めたように見えるのか。
順番が逆のことがあります。
確かめられること、確かめられないこと
相手の気持ちは、本人にしか分かりません。 推測で決めると、その推測に合わせて自分の態度が変わり、 相手もそれに合わせて変わります。
かわりに、事実として確かめられることがあります。
- 最後に、用件以外の話をしたのはいつか
- この一週間で、相手が疲れていた日はあったか
- 自分の側に、言わずに飲み込んだことがあるか
最後のひとつが、いちばん見落とされます。
飲み込んだものは消えません。態度のどこかに出ます。
話し合いを始める前に
「話がある」と切り出すと、多くの場合、相手は身構えます。 身構えた状態で始まる話し合いは、たいてい結論に向かってしまいます。
結論を出したいわけではないなら、 それを最初に言っておくほうが伝わります。
「答えを出したいわけじゃなくて、最近どう思ってるか知りたいだけ」
このひと言があるかどうかで、相手の姿勢は変わります。
いつから、と思い出せないとき
「いつからだろう」と考えても、きっかけが出てこないことがあります。
喧嘩でも事件でもなく、少しずつだったからです。 子どもが生まれた、転職した、親のことが増えた、家を買った。 どれも悪いことではなく、むしろ前に進んだ出来事です。
そのたびに二人の時間の使い方が変わり、 変わったこと自体を話す時間だけが無かった。 そういう積み重ねで距離が開くことは、珍しくありません。
だから原因を探しても見つからないのは自然です。 探すのをやめて、いまどうしたいかのほうを見るほうが進みます。
相手も同じことを感じているか
こちらだけが感じている場合と、二人とも感じている場合があります。
見分けるのは難しいのですが、ひとつ手がかりがあります。 相手が家にいる時間の使い方が変わったかです。
- 帰宅が遅くなった、部屋にこもる時間が増えた → 相手も何かを避けている可能性
- 変わっていない → 相手は気づいていない可能性のほうが高い
後者なら、伝えれば動くことがあります。 気づいていないだけなので、責める形にしなければ届きます。
「話したい」と言うのが怖いとき
話し合いを持ちかけると、それだけで重い話になります。 相手は「何を言われるのか」と身構え、こちらも一発で伝えようとして力が入る。
重くしない方法があります。用件にしないことです。
「今度の日曜、二人で出かけない?」から始めるほうが、 「話し合おう」より届くことがあります。 話す場所を先に作ってから、話す。順番を逆にしてみてください。会話そのものが無くなっている場合は、沈黙の種類の話が近いです。
すぐに決めなくていい
続けるか終わらせるかは、大きな問いです。
大きな問いは、疲れているときに答えを出すものではありません。
いま分かっているのは「遠いと感じている」ということだけ。
それは事実で、無視しなくていいものです。
そこから先は、少しずつで大丈夫です。
※暴力や、身の危険を感じる状況にある場合は、この記事の範囲ではありません。 お住まいの地域の配偶者暴力相談支援センターにご連絡ください。
よくある質問
これは冷めたということですか?
決めつけないほうがよいです。生活の変化・疲れ・役割の増加でも、同じ距離感になります。原因を一つに決めると、そこで会話が止まります。
話し合ったほうがいいですか?
話す前に、何を取り戻したいかを決めておくと空回りしません。「話し合おう」だけで始めると、双方が身構えて終わりがちです。
このまま何もしなくてもいいですか?
急いで決める必要はありません。ただ、何年も同じ状態が続くと、話しかける手間が年々増えていきます。
いつから距離ができたのか思い出せません。
きっかけが無いことのほうが多いです。子どもが生まれた・転職した・親のことが増えた、といった出来事のたびに時間の使い方が変わり、変わったこと自体を話す時間が無かった。原因を探しても見つからないのは自然なので、いまどうしたいかを見るほうが進みます。
相手も同じように感じていますか?
確かめる方法はありませんが、相手が家にいる時間の使い方が変わったかが手がかりになります。変わっていないなら、気づいていないだけの可能性が高く、伝えれば動くことがあります。
話し合いを持ちかけるのが怖いです。
用件にしないほうが届きます。「話し合おう」より「今度の日曜、二人で出かけない?」から。話す場所を先に作ってから話す、と順番を逆にしてみてください。
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